パピヨットは、子どもたちが大好きなクリスマスシーズン定番のお菓子で、クリスマス・ツリーの下に置いておきます。メッセージやなぞなぞ、楽しい逸話が書かれた紙に、チョコレート、あるいは砂糖漬けフルーツを包んだ後、さらに金色や銀色のきらきら光る紙で包んであるお菓子ですが、小さなクラッカーを一緒に包むことも。その形が蝶々papillonに似ているので、パピヨットpapilloteと呼ばれるのかと思いきや、パピヨットさんというお菓子屋さんがこのお菓子を発明したことに由来するのだとか。
ある伝説によれば、18世紀の末にリヨンにあったお菓子屋さんの見習いが、上の階で働いていた女の子に夢中になり、彼女を喜ばせるために、お店の砂糖漬けやチョコレートをプレゼントするようになるのですが、きらきら光る包み紙の内側に、ちょっとした愛の言葉を書き付けていたそうなのです。
この伝説には、ハッピーエンドではないバージョンとハッピーエンドのバージョンがあるそうで、ハッピーではないバージョンでは、見習いの雇い主であるパピヨットさんがお店のお菓子を盗んでいるところを見つけて首にしてしまいました。しかしながら、このパピヨットさんは、この見習いのアイデアを面白いと思ってちゃっかり利用し、このお菓子が誕生したということです。ハッピーバージョンでは、店員はこの恋人と結ばれるのですが、彼女は実はパピヨットさんの姪だったということで、めでたしめでたし。
いずれにせよ、パピヨットさんは、金色の包み紙の内側に諺や引用を添えて、これが大当たりし、このお菓子をパピヨットと名づけた、というわけです。
« Papillotes de Lyon » par Pierre Hansk — Travail personnel. Sous licence CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.
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