フランスの南西部、仏領バスクの中心都市であるバイヨンヌといえば、生ハム(ジャンボン・ド・バイヨンヌ)が有名です。ロバボンの生ハムのサラダも美味しいですよね。このバイヨンヌで3月29日から4月1日の4日間に渡り生ハム祭りが開催されます。1462年から続くこのお祭りは2018年で556回目を迎えますが「生ハムコンテスト」や「オムレツコンテスト」などのイベントが盛りだくさん。バスクの文化や料理なども楽しめるお祭りです。
ジャンボン・ド・バイヨンヌは、伝説によればこのような偶然から作られるようになったということです。フォア伯爵ガストン・フェビュスが狩りで一頭のイノシシを仕留め損ないました。この時怪我をして逃げたイノシシが数ヶ月後にサリ・ド・ベアルンの泉の塩水の中で見つかったのですが、完璧な保存状態だったため、アドゥール河流域で肉の塩漬けが始まったということです。
当時は生ハムはまだバイヨンヌで生産されていませんでしたが、バイヨンヌには港があり、そこから生ハムの輸出がされたことから、ジャンボン・ド・バイヨンヌの名前が生まれました。16・17世紀にはナバラ女王ジャンヌ・ダルブレとその息子国王アンリ4世がジャンボン・ド・バイヨンヌを好んで食卓に供したとのことです。
サリ・ド・べアルンの塩は、数百万年もの間ピレネー山脈の地下深くの、海水の塩濃度の10倍を超える地下水のなかに保存されていました。1853年には温泉ができ、この塩の薬効を求めて多くの人が治療に訪れているそうです。これを独特の製法で煮詰て得られる粗塩のみが、ジャンボン・ド・バイヨンヌを製造するために使われる唯一の塩なのです。
Par Harrieta171 — Travail personnel, CC BY-SA 3.0, Lien
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