日本人にとって正月に餅が欠かせないように、フランス人にとってクリスマスや新年のお祝いに欠かせないフォアグラの値段が高騰しているそうです。2015年にはH5N1型の、2016年にはH5N8型の鳥インフルエンザが流行し、フォアグラの生産者団体(Cifog)によると、2016年には370万羽のガチョウが殺処分され、その損害額は2億5千万ユーロ以上とのこと。
今年の夏から仏南西部でガチョウの生産が再開されましたが、2015年の3700万羽から2300万羽に、つまり2年間で生産量が38%落ち込んでしまいました。このことにより、フランス産フォワグラの供給量は減り、ブルガリアやハンガリーのようなヨーロッパの他の国も鳥インフルエンザに見舞われたため、生産量の落ち込みをカバーできないということです。その結果フォアグラの価格はクリスマスが近づくにつれ10%以上高騰する見込みだそうです。
とはいえ、ファアグラを買わないわけにもいきません。
すでにフォアグラ不足の前には、バター不足が深刻化していて、商品の棚が空になるスーパーが続出し、クロワッサンが焼けないとまで言われていました。原因は、牛乳の生産量の落ち込みと国内外の需要増によるものですが、今もバターも値上がりしたままです。クリスマスケーキにも影響が出るのでしょうか。さらに異常気象の影響でワインの生産量が減少しワインの価格も上昇しています。
踏んだり蹴ったりのクリスマスになりましたが、例年よりもお祝いの席のフォワグラの量が減るのはしょうがないですね。
Index Actualité