フランスに住んだことのある方はあの青い雪の結晶のようなマークでおなじみの Picard(ピカール)の冷凍食品を口にされたことが1度や2度はあるのではないでしょうか。このマークを掲げた冷凍食品専門店ピカールはパリのあちこちで見かけることができます。実はフランスではお誕生日などちょっとした機会にホームパーティを開きますが、ピカールの冷凍食品は大活躍するのです。というのも、日本の冷凍食品のイメージとは違って、ピカールの冷凍食品は、美味しいのはもちろん、安全性も考慮され、何よりもお皿に盛りつけた際の美しさがとても重視されているのです。「フランス人が選ぶ好きな食べものブランド調査」で2010年から16年まで7年連続1位を獲得したとのことですから、フランスでの人気がどれだけ高いのかわかるのではないでしょうか。
ちなみにピカールの冷凍食品専門店第1号は、パリ17区のローマ通り159番地(159 rue de Rome)に、1974年オープンしたそうです。すでにイタリア、ベルギー、スウェーデン、スイス、ルクセンブルク、イギリスでも1000店舗以上を展開しています。
ようやく日本でもこの11月23日、青山骨董通りにオープンしました。ヨーロッパ以外では日本が初とのこと。すでに14年の秋からAEON(イオン)の一部店舗で実験的に販売されていましたが、晴れて単独店舗としてのオープンとなりました。12月2日には中目黒、9日には麻布十番にもオープン。麻布十番店は、BIO(ビオ=オーガニック)の店だそうです!
フランスでは1000種類を超える品ぞろえですが、日本で販売されるのは200種類。キッチンにオーブンが標準装備のフランス発なだけに、オーブンを使って仕上げるものありますが、日本の冷凍食品同様、レンジで温めるだけで食べられる商品も。「サーモンのパイ包み」「冷凍フォアグラスライス」は、これからのパーティーシーズンに重宝されそう。「モアローショコラ」はデザートに!
フィガロ・エコノミーは、日本も今後働く女性が増えていかざるを得ないので、料理する時間が減っていくことに加え、若者あるいはお年寄りの独身者が増えるので、冷凍食品市場は前途有望と分析しています。というのも、フランスはすでに、15歳から64歳までの女性の就業率は67%であり、女性1人が持つ子供の平均が約2人で、アイルランドと並び欧州トップの国なので、働く女性のニーズについての研究が進んでいます。今後、日本もフランス並みに、休暇・児童手当・保育園数などの労働環境が整っていくかどうかでも冷凍食品セクターの先行きは代わってくるでしょう。
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