商業写真のモデルの体型を、フォトショップなどの写真加工ソフトを用いて修正した場合、「photographie retouchée(修正写真)」というマークをつけることを義務付ける法律が10月1日からフランスで施行されました。モデルの体型を細くしたり、肉付けしたりといった加工に適用されます。違反した場合には、最大3万7500ユーロ(日本円で約500万円)の罰金が課されることになります。
これより先にフランスで、極端に痩せているモデルたちの活動を禁止する法律が今年5月に施行されています。この法律によって、モデルたちは肥満度を示す体格指数(BMI)が過度に低くなく、健康であることを証明する医師の診断書を提出するよう義務付けられました。この法律に違反したモデルを起用すると、事務所の雇用主は、最大7万5000ユーロ(約930万円)の罰金および最大6カ月の禁固刑を科せられます。
このような法による規制は、痩せすぎのリスクを負うモデルたちの健康状態を守ることだけでなく、子どもたちや若者が晒されている「現実離れしたボディイメージ」を少しでも減らし、拒食症などの摂食障害を防ぐためです。フランスでは約4万人が拒食症にかかっているというデータもあり、その90%が女性です。
2017年3月には、イヴ・サンローランがパリ市内に掲示した広告に登場したモデルが痩せすぎだとして問題になり、「ARPP」(広告規制当局)が同ブランドに注意を喚起しました。痩せすぎのモデルや、モデルの写真加工をめぐる是非については、世界的に大きな問題になっており、これまでにもビヨンセやキーラ・ナイトレイが、細く修正されたウエストや大きく修正された胸に抗議しています。ゼンデイヤは2015年に修正前と修正後を比較する写真を公開し、注目されました。
By Simon Ackerman – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, Link
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