現在フランスでは、長い夏のバカンスの真っ只中ですが、フランス人もバカンス中にスマホの電源を切っておくことは難しいようです。
実はフランスは、2017年に「つながらない権利」を労働法に盛り込んだ最初の国です。これによって50人以上の従業員を雇用するすべてのフランスの企業は、罰則はないものの、休息中及び休暇中に従業員をメールで煩わせてはならないというルールを制定しなくてはならなくなりました。
では、バカンス中ボスは部下に絶対メッセージを送ってはいけないのでしょうか?ある専門家によれば、「休暇は権利であるだけではなく義務なのです。年間休暇は最低5週間で、部下が休暇中であればボスは何も要求することはできません。もし部下が返事をしたければしてもいいですが、しなかったからといって、職業上の過失になるわけではありません。」とのこと。
それでも、業務上必要があったら連絡が取れるようにしておく人や、休暇が終わって仕事に帰った時少しでも読まなくてはならないメールを減らしておきたいからという理由でメールチェックを欠かさない人はいるようです。一方で、「バカンス中は絶対メールを見ない。職業生活と私生活は切り離しておかないと」と主張し、何とかこの風潮に抵抗しようとする人もいます。
いずれにせよ、コート・ダジュールなどの観光地では、バカンス客たちの要望に答える必要があるので、今ではどこでもWi-Fiサービスにアクセスできるようになっています。
スマホの電源を入れておくのか、切っておくのかは、その人次第ということになりそうですね。